毎日の食卓に欠かせない食パン。
だからこそ、原材料にこだわった「無添加食パン」を選びたいと考える方が増えています。
本記事では、無添加食パンの定義や選び方、人気ブランド、市販で手に入るおすすめ商品、保存方法や健康効果まで幅広く解説。安心・安全なパン選びの参考になる情報を網羅的にご紹介します。
無添加食パンとは?定義と重要性

無添加食パンの定義
無添加食パンとは、保存料・着色料・香料・乳化剤・イーストフードなどの食品添加物を一切使用せずに作られた食パンのことです。小麦粉、塩、酵母、水、砂糖、油脂など、必要最小限の材料のみで作られており、素材本来の風味や香りを大切にしています。
「無添加」とうたっていても、以下のような成分が含まれている場合は注意が必要です。
- イーストフード(パンの膨らみをよくするための合成添加物)
- 乳化剤(水と油を混ぜやすくする添加物)
- 香料・着色料(味や見た目をよくするための合成物)
- 保存料・防腐剤(賞味期限を長くする目的で使われる)
- 膨張剤(生地を柔らかく仕上げるために使われることがある)
本当に無添加の食パンを選ぶには、成分表示を一つひとつ確認し、これらの物質が含まれていないかをしっかり見極めることが大切です。
無添加食パンのメリット
添加物が含まれていないため、アレルギーのリスクが低く、体にやさしいのが最大の魅力です。また、素材そのものの味わいを楽しめるだけでなく、子どもや高齢者にも安心して食べさせることができます。健康志向やナチュラル志向の方に特に支持されている食パンです。
無添加食パンの選び方

市販の無添加食パンを選ぶポイント
成分表示ラベルを確認することが基本です。”保存料無添加”と書かれていても、他の添加物が使われている場合もあるため、すべての原材料をチェックすることが大切です。また、賞味期限が極端に長いパンは、何らかの加工や添加が行われている可能性が高いので注意しましょう。
国産小麦と輸入小麦の違い

国産小麦は、風味が豊かで甘みや香りを感じやすく、アレルゲンとなる成分が少ないことから、アレルギーを持つ方や小さな子どもにも比較的安心して与えられる素材とされています。また、日本国内で生産・流通されるため、ポストハーベスト農薬(収穫後に防カビ・防虫の目的で散布される農薬)の心配がほとんどありません。
一方で、輸入小麦は価格が安く安定供給が可能な点がメリットですが、ポストハーベスト農薬の使用が一般的であり、健康への影響が懸念される場合があります。特に皮ごと使用する全粒粉タイプやライ麦パンを選ぶ際は、農薬残留のリスクが高まるため、無添加・国産小麦使用の商品を選ぶことで、より安全性が高まります。
アレルギー対応の無添加食パン

卵・乳製品不使用のパンや、小麦アレルギー対応の米粉パンなど、アレルゲンを避けた無添加パンも多く存在します。食物アレルギーのある家族がいる場合は、アレルゲン表示を確認し、対応商品を選ぶことで、安全でおいしい食事を楽しめます。
おすすめの無添加食パン一覧
ブランド名 | 特徴 | 素材 | 入手方法 |
---|---|---|---|
乃が美 | 卵・添加物不使用の”生”食パン。ふわふわ食感と甘みが特徴 | 小麦粉、バター、蜂蜜 など | 店舗販売、一部予約制 |
一本堂 | プレーンから全粒粉・糖質オフまで種類豊富な焼き立てパン | 国産小麦、天然酵母など | 店舗販売 |
キィニョン | 軽い口当たりの国産小麦使用パン。お子様にも人気 | 国産小麦、天然酵母 | 店舗・通販あり |
パンダ食堂 | グルテンフリー・アレルギー対応パン | 米粉、玄米粉 | 通販(冷凍便) |
クーロンヌ | 自家製天然酵母の長時間発酵パン | 国産小麦、天然酵母 | 通販(冷凍可) |
サンジュリアン | 北海道産素材を使った素朴な食パン | 北海道産小麦、天然塩など | 通販・定期便あり |
Pasco 国産小麦 | 大手ブランドの無添加国産小麦食パン | 国産小麦、バター等 | スーパーなどで販売 |
フジパン 本仕込 | 無添加に近い安心設計のシンプルな味わい | 小麦粉、バター等 | 全国のスーパー |
神戸屋 匠の食パン | プレミアム素材でしっとり仕上げ。無香料・無着色 | 厳選小麦、発酵バター | コンビニ・一部スーパー |
人気ブランドの無添加食パン
乃が美(のがみ)
“生”食パンのパイオニアとして知られる高級食パン専門店。卵不使用で、マーガリンや添加物も一切使わず、ふわふわの食感とほのかな甘みが特徴。お土産や贈答用にも人気が高い。
一本堂
素材と製法にこだわった食パン専門店。店頭で焼き上げるため、常に焼き立ての無添加食パンが楽しめる。プレーンタイプから糖質制限対応、全粒粉入りなど、種類も豊富で飽きずに楽しめるラインナップ。
ラ・ブランジュリ キィニョン
東京を中心に展開するベーカリー。国産小麦と天然酵母を使い、保存料・乳化剤不使用。ふわっと軽い口当たりで、お子さまにも食べやすいと評判。食感や風味のバランスに優れ、リピーターが多い。
ネット購入可能な無添加食パン

パンダ食堂のグルテンフリーパン
小麦を一切使用せず、米粉や玄米粉をベースにしたグルテンフリー・無添加パン。冷凍便で全国配送可能で、アレルギー対応やダイエット中の方にも人気。
天然酵母パンのクーロンヌ
自家製の天然酵母と国産小麦を使用した無添加パンを通販で提供。食パンだけでなく、ハード系やベーグルなども充実。自然発酵による深い味わいと日持ちのよさが特徴。
サンジュリアン
北海道産の小麦や天然塩を使ったこだわりの無添加食パンを展開。公式サイトでは定期購入やギフトセットも選べる。素朴でやさしい味わいが特徴で、冷凍ストックにも最適。
市販で人気の無添加パンの具体例
Pasco 国産小麦の食パン
敷島製パン(Pasco)が展開する、国産小麦100%使用の無添加タイプ。乳化剤・イーストフード不使用で、ふんわりとした食感と自然な小麦の甘みが感じられる。
フジパン 本仕込
乳化剤・イーストフード不使用で、「無添加に近い」安心設計が特徴。シンプルな味わいでトーストやサンドイッチなど様々な食べ方に合う。全国のスーパーで手軽に購入可能。
神戸屋 匠の食パン
神戸屋のプレミアムライン。厳選素材と独自製法により、しっとりもっちりとした食感を実現。香料・着色料不使用で、素材の味が際立つ仕上がり。コンビニでも販売されていることがある。
無添加食パンの原材料と栄養価
無添加食パンに含まれる原材料

主な原材料は、小麦粉、天然酵母、塩、水、砂糖、油脂(バターや植物油)など。シンプルなレシピで作られるため、原材料が少なく、体への負担も少ないのが特徴です。パン屋によっては、米油やオリーブオイル、蜂蜜を使用している場合もあります。
無添加食パンの栄養価と健康効果
白米よりもビタミンB群や鉄分を多く含む無添加食パンは、日々の主食としても栄養価が高く、食物繊維も適度に摂取できます。特に全粒粉やライ麦を加えたタイプは、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待されます。
食品添加物の種類とその影響
市販の一般的なパンに使われる添加物には、イーストフード、乳化剤、酸化防止剤、香料、保存料などがあります。過剰摂取によりアレルギーや内臓への負担、発がんリスクなどが懸念される添加物もあるため、できる限り無添加の食品を選ぶことが健康維持につながります。
無添加食パンの保存方法と食べ方
無添加食パンの保存方法

防腐剤などの添加物を使っていないため、保存性は高くありません。常温保存の場合は2~3日以内に食べきるのが理想で、長期保存する場合は1枚ずつラップして冷凍保存がおすすめです。解凍時はトースターで焼くと、外はカリッと中はふわっとした食感が楽しめます。
無添加食パンを使った朝食レシピ
バターやジャムだけでなく、アボカドトーストや目玉焼きトースト、スモークサーモンとクリームチーズのオープンサンドなど、無添加パンの自然な味わいを活かしたアレンジがおすすめです。
無添加食パンを使ったおやつレシピ
フレンチトーストやラスク、ハチミツトーストなど、甘めのアレンジでも無添加パンは相性抜群です。余ったパンの活用にもなるため、食品ロスの削減にもつながります。
無添加食パンに関するよくある質問

無添加食パンの価格帯

一般的な市販の食パンよりはやや高価ですが、手作りや国産素材を使っている分、安心と品質を重視した価格設定となっています。1斤あたり300〜600円前後が相場です。
注意が必要なパンの特徴
「無添加」と記載があっても、香料や加工デンプンなどが含まれている場合があります。成分表の最後まで確認し、「膨張剤」「乳化剤」「イーストフード」などの記載がないかチェックしましょう。
無添加パンのメリットとデメリット
【メリット】素材本来の味が楽しめる/健康志向に合う/子どもにも安心して食べさせられる 【デメリット】保存期間が短い/価格が高め/手に入りづらい地域もある
それでも、毎日の主食を安心・安全なものにしたいと考える方にとって、無添加食パンは価値ある選択肢です。